生理痛は当たり前なの???

現在の日本で生理痛は当たり前になっています。生理痛の無い方が稀なくらい。

女の子の会話でも「昨日から生理痛で体調悪いの。えっ!あなたも女子だから仕方ないよね。」と、言われるくらい常識になっています。

とある統計では、生理のある世代の日本女性で生理痛を経験している方は80%を超えているそうです!!

そのうち、婦人科受診している方は13%、鎮痛剤服用している方は30%、生理痛は大したことではないと考えている方は50%というデータが明らかになっています。

ではなぜ生理痛が起こるのか?

原因を話す前にまずは生理とは何かを知っていきましょう!

生理とは?

卵巣から出た卵子(排卵)が卵管や子宮で精子と出会わずもしくは着床しなかった時に次の排卵に向けて卵子と内膜を血液で体外に流す働きのこと。この時、流れる血液を経血と言います。

分かりやすく説明するとベッドのシーツ交換です。卵子が排卵されて子宮内で活動できるのは1~2日とされています。人によっては1週間活動する卵子もあるそうです。この活動期間に受精、着床しなかった場合に生理が起こりリセットします。

下記に分かりやすくまとめてみました。

①生理期・・・生理がおこる

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②卵胞期・・・卵子を育てる ⇒ 卵胞刺激ホルモン(FSH)、子宮内膜が少しずつ厚くなる ⇒ 卵胞ホルモン(エストロゲン)

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③排卵期・・・内膜の厚みが出来上がる ⇒ 卵胞ホルモン(エストロゲン)、排卵 ⇒ 黄体化ホルモン(LH)

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④黄体期・・・卵胞が黄体に変化・分泌し、着床するために子宮内膜をやわらかくする ⇒ 黄体ホルモン(プロゲステロン)

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    ⇩  妊娠しなかった(①に戻る)

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   妊娠

 

生理痛の症状

下腹部痛 生理痛の代表的な症状。子宮収縮によっておこる。
腰痛 ①生理時は骨盤が開くためにおこる。②生理痛の影響によって腰の筋肉が緊張する。
イライラ ホルモンバランスの乱れ、自律神経の乱れ、経血によるカルシウム不足。
憂鬱になる ホルモンバランスの乱れ、自律神経の乱れ、血行不良。
頭痛 エストロゲン(卵胞ホルモン)の急激な減少によって脳内血管の収縮と拡張がおこる。
吐き気・むかつき 胃の収縮でおこる。オキシトシン(子宮収縮ホルモン)が胃を収縮させる。
便秘 食事量の減少。生理による出血で内臓機能が衰える。生理痛による筋緊張で腸の働きが衰える。
下痢 オキシトシン(子宮収縮ホルモン)が腸を収縮させることで起こる。
貧血 経血量が多いことで起こる。もともと鉄分が不足している方が経血によってさらに不足して起こる。
むくみ 生理痛による筋緊張で下肢の血行不良、リンパの流れが悪くなることで起こる。
肌荒れ プロゲステロン(黄体ホルモン)が体内の水分を蓄えるために肌が乾燥する。プロゲステロン(黄体ホルモン)が皮脂分泌を促進し、さらに悪化。
眠気 プロゲステロン(黄体ホルモン)によって上げられた体温を身体が下げようとして眠気を感じやすくする。
だるさ ホルモンバランスの乱れ、体温の上下が大きい、自律神経の乱れ、痛みによる負担の蓄積。

上記の表に記載したものが主な症状になってきます。

原因

生理痛の原因として多くの方が遺伝や冷え、骨盤の歪みなどイメージすると思います。もしくは「女の子だから生理痛は当たり前のこと」と、思っている方も少なくないはず。実際は生理痛はないのが当たり前です!今のおばあちゃんたちよりも上の世代の方達には生理痛なんてものはほとんど無かったはずです。ではなぜ現代の女性に多いのか?いくつかあげてみましょう。

  • 劣化タンパク質や酸化した油(脂質)を摂りすぎてる
  • 生活リズムが不規則
  • 生理用品の化学物質による経費毒にさらされている
  • 過度なダイエット、無知なダイエットによる心身への負担
  • 食生活の乱れ(全く食べない、食べ過ぎ、偏食etc)
  • 子宮を支える骨盤、筋肉の低下
  • ホルモン分泌の異常

などなど・・・

こうみると結構当てはまるものがありませんか?

これを見ていて僕は生理痛は現代病、生活習慣病と同じだと思うし、生理痛は改善すると考えています。

ですが、中には内膜症や子宮筋腫、最近では腺筋症という内膜症に似た症状の病名も出てきましたよね。こういった器質的におこる生理痛は上記の症状と違って、病院で検査、処置、場合によっては手術した方がいいものもあります。なので放っておいたら治るとか気合で・・・とか間違った判断をするとあとで悲しい目に合うことになりますのでまずは産婦人科で検査して自身のカラダを知っておきましょう。

ちなみに軽く年代別にまとめてみると、

  • 子宮口がせまく経血時に出血の圧力がかかり痛みを感じる。(10代)
  • 会社での人間関係や責任によるストレス、不規則な生活、偏った食事による心身の負担(20~30代)子宮内膜症、子宮筋腫といった婦人科疾患が増える年齢
  • 徐々に更年期に入ってきたことによって生理周期が一定ではなくなってきた。期間がながくなったり、来ない月があったりする。(40代以降)

年代によって身体的、精神的、生活スタイルが違うので生理痛の原因や要因は変わってきます。もちろん個人差もありますのでこれが全てではありません。

生理痛を改善するには?

摂った方がいいもの

  • 良質なタンパク質・・・大豆由来の食品(味噌、納豆、豆乳、豆腐) 動物性タンパク(青魚、牛肉、豚肉、鶏肉) バナナ ピーナッツ   ※味噌、納豆は発酵食品でもあり日本人のカラダによく合う。特に味噌や醤油に関しては有機玄米を使用しているものが個人的にはベストと考えています。牛肉、豚肉、鶏肉は脂身の多い安価なものは避ける。
  • 豊富なミネラル・・・有機JASマークのオーガニック緑黄色野菜(ほうれん草、パセリ、ミント、パクチー、小松菜、ブロッコリー、アスパラ、キュウイ、ナス、ごぼうetc)、海藻、小魚、チーズなど
  • 天然のビタミン・・・有機JASマークのオーガニック野菜・果物(クランベリー、レモン、ブドウ、マンダリンオレンジ、リンゴ、グレープフルーツ、ザクロ、アセロラチェリー、ケール、カボチャ、ニンジン、えんどう豆、干し椎茸、ローズマリーetc)
  • 上質な油(脂質)・・・オリーブオイル、ごま油、米油、ココナッツオイル、なたね油、青魚の脂(EPA・DHA)etc   ※普段の食事で摂取しきれないタンパク質、ビタミン、ミネラルはオーガニック無添加のプロテインやサプリで補うことを勧めます。

避けるべきもの

  • 精製された糖分を避ける・・・白砂糖、黒糖、三温糖etc   ※精製された砂糖は体内で急激に吸収されるので内臓に負荷をかける、子宮内のおりものが多くなり雑菌が増える為に生理痛が増す。
  • 防腐剤を使用されている食べ物・飲み物はなるべく避ける
  • 安価な油・・・酸化した油(何度も日を通した油)、コレステロールオフの油、マーガリンetc
まとめ

生理自体、出血を伴うので痛みが出ても仕方ないこと、初潮の時から痛みがある方にとってはそれ自体が当たり前に感じてしまいます。ですが生理痛は当たり前ではなく改善できることを知ってほしいです。普段の生活(生活リズム、飲食、着衣、職場やプライベートの環境etc)から生理痛は作られることを知ってあなたが母親になった時、そのことを子供や次の世代に伝えてあげてほしいと思っています。ピルで抑えるだけではなく一度改善に向けて専門医に相談することをオススメします!あなただけでなく、あなたの家族を守るためにも。